読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

人生の進捗どうですか?(進捗Advent Calendar 2013)

生活

これは進捗Advent Calendar 2013 20 日目の記事です。本 Advent Calendar の管理人さんがこう言っておられる。

フォーマットにあわせる必要はないですが、あくまで進捗ですから、進捗相当の分量でお願いします。

というわけで以下、簡潔に進捗報告。

仕事 -> 進捗良いです

 昨年転職して、今の会社にお世話になっています。*1 *2 *3 *4 *5 *6 *7

生活 -> 進捗良いです

 自分が死ぬ場所は決まりました。あとは黙々と家族を養うだけです。*8 *9 *10 *11 *12 *13 *14

お金 -> 進捗ダメです

 住居を建てるため借金ができました。*15 *16

まとめ

 まずまずです。昨年より良くなりました。
 明日はたくち(@takuti)さんです。進捗どうですか?





 

*1:転職のときの事を少し書こうと思う。

*2:新卒で入った田舎の会社を退職してすぐ今の会社へ転職したので、僕にとっては 2 社目。前職の辞めかたは、近年のエンジニア転職バンザイな風潮を鑑みると少し風変わりだったかもしれない。僕は 5 年勤めた後で、辞めたい旨を上司に話し、それから 1 年間を当時のチームの成長に投資して、辞めた。新卒で入った会社をそそくさと辞めたという点だけ見れば、自分探しだとかゆとり教育とかいうワードと共に語られる、薄っぺらい若者の一人だと見なされるのかも知れない。しかしこの会社をトータル 6 年で辞めたという結果は僕にとってそれなりに意義のある事だったと思う。辞めた理由は僕の内面に依るところが大きい。僕の中で考えの整理がついたというか、給与の対価として会社へ提供できるものはその先(例えば向こう 20 年を想像してみたときに)あまり素晴らしいものには成り得ないなと確信が持てたので、辞めた。

*3:この時点で次の仕事のアテは無かったが、そもそも新卒で入社した当時から「いずれ退職するときは次の仕事を決めずに辞める」というつもりでいたから別に不安は無かった。その後すぐ上京して、Twitter で「仕事やるんで誰か雇ってくんろ〜」と言ったところ、たいへん有り難い事に数社からお声がけを頂いた。本稿で社名は伏せるが、オフィスの見学諸々を済ませて僕の中で絞り込まれた 3 社はいずれも抜群に素晴らしく、僕はそれぞれを「エンジニアを使って最高の経営をしている会社」「エンジニアに最高の環境を提供している会社」「最高の仕事がある会社」と特徴付けた。

*4:僕は上京した当初、自分で自分を営業して売り込むつもりでいたし、自分を雇ってくれるところならどんな会社だろうと飛び込むつもりでいた。だから、まさか仕事を選べる状況になるなんて事は想像すらしておらず、ずいぶん悩んだ。洗濯物を干した狭いベランダで何本もタバコを吸ったのを覚えている。だいたい、業務経験として田舎の中小企業でビジュアルストゥーディオの MFC 開発しかしてこなかった僕が、ウェッブ前提の開発をバリバリやってる、どうひいき目に見ても素晴らしい会社の中からひとつを選ぶなんて、どだい無理な話なのだ。しかし、だからといって放り出すわけにはいかないので「最高の仕事がある会社」を選ぶ事にした。もちろん、「他の会社がやっている仕事はしょうもない」とかいう話では無いので誤解なきようお願いしたい。結論が出た頃には洗濯物にタバコの臭いが染み付いていた。

*5:その後、初出社の日に手渡されたものがマウスでもキーボードでもなく軍手だったとか、git がうまく使えずメンバーに迷惑かけまくったとか、まぁ色々あったわけだけど省略。仕事に少し慣れてきた頃、諸事情あって生活の基盤を東京から田舎へ戻さなくてはいけなくなり、田舎からのリモート勤務へ切り替えることとなった。そして今に至るわけだが、まぁリモート勤務について僕が思う事は[http://d.hatena.ne.jp/kura-replace/20121026/1351245171:title]に書いた通りで、1 年経った今でも同じ事を思っている。

*6:僕は、仕事というものは大きく分けて 2 つあると思っている。一つは職人としての仕事、もう一つは生業としての仕事である。職人としての仕事というのは、"ずば抜けて高度で精密な、しかも世界で一点モノの成果" を上げるために自分の持っている技術と時間を惜しげもなく注入し、時には金や生活を犠牲にする事すらいとわずにやるような、極端に言えばそういう仕事のことである。生業としての仕事というのは、今日と明日の夕食をちゃんと食べる事を目的として、つまり成果そのもののクオリティの高さでは無く継続できることにこそ最大の重きを置いて取り組む、極端に言えばそういう仕事のことである。どちらの方が良い、とかいう話ではない。もし仮に生涯にやるであろう全ての仕事を鳥瞰できるなら、どちらのタイプの仕事をする事もあるだろう。しかし「少なくとも 30 歳までに生業としての仕事を一つ、決める」ということが実は、僕みたいな平凡な人間が経由すべきマイルストーンじゃないかと思う。僕はいまちょうど 30 歳で、ようやく、ソフトウェア開発を生業にするという事への迷いが払拭できたので、そういう意味で仕事の進捗は "良い" んだと思っている。

*7:

*8:結婚の話を少し書こうと思う。

*9:僕は結婚というものに対してひどく否定的だった。結婚するという事は、金銭的にも時間的にも大損である。それだけじゃない。住居を変えてみようとか夜更かししてプログラム書こうとか女の子とちょっと飲みに行こうとか、そういう日常的な自由すら奪われるという点でもデメリットばかりが目立つように思う。そもそも男性というのは狩りをする生き物なのだ。自由と合理性の追求ならいくらでもやりたいところだが、物理的・精神的にひとつの場所にいつまでもダラダラ居座るような生き方なぞ冗談じゃないがとうてい受け入れられない、と、そう思っていた。しかしそこで考えを止めず一歩踏み込んでみたら、実は結婚というものは積極的に避けるべき類いのものでは無いんだと思うようになった。先に言っておくがそれは永遠の愛だとか老後の寂しさが和らぐとか、そういう安っぽい理由によるものでは無い。

*10:「そこで考えを止めず一歩踏み込んでみる」というのは、自由と合理性を追求した果てに何があるかを考えるという事である。それなりに歳を取ってまぁ仮に 45 歳ぐらいになった自分を想像してみる。仕事が順風満帆で、何時でも誰とでも何処へでも飲みに行く自由があり、生活をとりまく全ての事柄にれっきとした理由がある、そんな究極的に合理的な生活を送っているとしよう。それは秩序であるかカオスであるかと問えば秩序だろう。綿密に考え抜いた秩序を装備して、完全体と成った 50 手前のオッサンである。その対極として、家族というカオスの中で揉みくちゃになってる 50 手前のオッサンを想像してみる。果たしてどちらが生の実感を噛み締めているのかと問えば答えは後者である。つまり、自由と合理性を追求するという生の営みは、生そのものの硬直を導くんだと思う。(まぁここまでは中学生でも分かっているレヴェルの話)

*11:さらにもう一歩、考えを進めてみる。所詮、人間である以上、経年の果てに待っているのは老いと死であるのは言うまでもない。死というのは終着点であり収束点である一方、自由の追求は無限の広がりを意味する。何が言いたいかっていうと、若造が欲しがる自由というものは、ゴールである死というものと本質的に連続していない、っていう残念な事実を、いつかどこかで受け入れる必要があるって事である。ところで、田舎にいると老人のリアリティを感じることができる。老人というのは、ただそこに生えているだけの植物である。風が吹けばざわざわ揺れて、雨が降ったら黙って打たれ、晴れたらただポカポカしている。若者はどこへでもヒョイヒョイ飛び回れるが、老人はただじっと動かずに死を見据えている。老人達は、動かない代わりに足下に根を広げている。僕は「老い」とは、その場所に自分の生を積み上げ、熟成させ、一つの樹として育っていくプロセスそのものなんじゃないかと思う。だったら、最初に根を下ろすのは早い方が良い。

*12:「俺はとりあえずここに根を下ろして、じっくり腰を据えてデカい樹を育てていこうと思うんでヨロシク。オマエら邪魔すんなよ」と公言し、周りに「あっそう。まぁせいぜい頑張れよ」って言ってもらう事が、結婚するという事なのだ。実は結婚というイベント自体にはその程度の意味しか無く、いずれ狩るべき最も大きな獲物は、結婚した後の生活にこそ見出せるような気がする。僕は結婚というものをそんな風に考えるようになってようやく、自由の抑制だとか金銭的に損だとか、結婚に際するさまざまな問題認識が、実は呆れるほど些細でどうでも良い事だと気付いた。なんなら、結婚する相手が誰であるかという事すらどうd..まぁそんなワケで、結婚して[https://twitter.com/PG_kura/status/382489246122008576:title=子供もできた]し、生活の進捗は "良い" んだと思っている。

*13:あぁちなみに「ハ?独身をバカにしてんの?」「人にはそれぞれ色んな価値観があるって、知ってる?」みたいな読解力の低い人のコメントはスルーで。

*14:

*15:家を建てる。家族は僕に、小さいながらも書斎スペースの確保を勧めてくれた。パソコンを置く机さえあれば別に寝室やキッチンで仕事しても良かったんだが、せっかくなので甘えさせてもらうことにした。

*16:しかし家っていうのはバカみたいに高い。その上、家が建つまではマンションの家賃とローン返済の二重苦である。金銭的な進捗は "ダメです" と言わざるを得ない。